小学校の時の話「スギ」
おはようございます。ZOMと申します。
今日は、小学校の時の話「スギ」をお話しします。
これは、小学校5年生くらいの時の話です。
当時、私にはスギ君という友達がいました。スギ君はあまり人気な方ではなく、クラスの中でも、どちらかといえばいじられキャラでした。さらに、声が大きいこともあり、若干うざがられたりしていました。
私は、家が近かったのもあり、スギ君とはそれなりに仲がよかったと思います。
そんなある日、クラスの男女3人が、話しているのを見かけました。
男A 「あーやべえ花粉症だわ。」
女A 「私も。スギ花粉嫌い。」
女B 「スギ花粉なんとかならんの?」
とたわいもない会話をしていました。ここまではよかったのですが、だんだん内容がずれてきて、
男A 「てか、スギってうざくね?」
女A 「あー、確かに。いちいちリアクションがうざい(笑)。」
女B 「私もあまり好きじゃない(笑)。」
と「スギ花粉」から「スギ君」の話へと変わっていきました。
私は、友達の悪口が言われているのは見過ごせないと思い、スギ君に報告しました。
今思えば、余計なことをしたなあと思います。報告する必要もなかったし、無視すれば良かったと思います。
ですが、当時は正義感が強く、陰口は許せませんでした。表では平気な顔をして裏では陰口を言うのがとても気持ち悪いと思いました。
だから、「こういう陰口を言っている奴らとは関わらない方がいいよ」という意味で、スギ君に報告しました。
数十分後。
「ZOM君、こっちに来なさい。」と先生に呼ばれました。
なんかしたかなあと思いつつ、先生の方を見ると、先ほどの4人(スギ君+男女3人)がいました。
なるほど。あの件か。そう思っていると、
先生に「何で呼ばれたかわかる?」と聞かれた。
当然、呼ばれた理由はわかったので「わかります。」と答えた。
「わかりますじゃないでしょ。あんたのせいでこんなことになってるんでしょ。」と言われた。
ちょっと待ってくれ。確かに私はスギ君に報告したが、どう考えても悪いのは陰口を言っていた方だろう。
そう思っていると、続けて「あんたの勘違いのせいでスギ君が傷ついてるでしょ。」と言われた。
よく意味がわからなかった。勘違いとはなんのことだろうか。そう思い、聞いてみた。
すると、「あんたがスギ花粉の話をスギ君の話だと勘違いしたんでしょ。」と言われ、唖然とした。
そう、男女3人は嘘をついたのだ。
先生に呼び出された時に、スギ君の陰口を言っていたことを言及されると、「それはスギ花粉の話だ」と言って逃げたのだ。確かにスギ花粉の話をしていたが、その後にスギ君の陰口へと変わった。
あろうことかこの3人はごまかそうとしていたのだ。
だが、聞いたのは私しかおらず、周りの人も私が勘違いをしているというような雰囲気になり、反論できなくなっていた。
しかし食い下がれず、「だからスギ花粉の話の後に、スギ繋がりでスギ君の陰口を言う流れになっていた。」と言っても、「だから聞き間違いでしょ?」の一点張りで聞く耳を持たない。人数的に圧倒的に不利。全てが自分の敵に思えた。スギ君も、自分が陰口を言われるわけがないと思いたい一心からか、敵サイドについていた。
ここで、負けじと食い下がろうとしたが、「傷つくのはスギ君ではないのか?」という考えが頭に浮かんだ。
今なら私の勘違いで終われる。今なら私だけが犠牲者で済む。
そう思い、諦めた。
そして、先生に謝罪を促され、スギ君に謝罪をした。
スギ君は不服そうに私を睨み、男女3人も余計なことをしやがってという目で見てきた。
絶対にあれは、聞き間違いでも勘違いでもない。
なぜなら、その日以外にも、みんなスギ君の陰口を言っていたし、みんながスギ君を嫌っていたからだ。なぜかその日に正義感が働き、つい言ってしまった。
無駄な正義感で無駄に傷ついてしまった。
人数差で嘘を通されてしまった。
結局、誰も守れずに自分だけが傷ついた。
悔しさから涙がどっと押し寄せた。かばってくれる人も味方してくれる人もいなかった。
この日から、自分の意見が言えなくなった。正しさなんて、結局人数差には勝てない。嘘には勝てない。
この件で、一時的に仲は悪くなったが、すぐに仲直りした。
だが、私はいまだにこの件を許していない。スギ君も、3人も。
大体、自分の陰口が言われているのを知って、すぐに先生に言うかね。
私だったら、一度3人と距離を置き、一週間くらいかけて調査するはずだ。
本当に自分のことを嫌っているのか、それとも、3人と自分を仲違いさせたいのか。
この件でわかったこと、それは、正しさは人数差には勝てないということだ。
みんなも、気をつけてください。
今日は、これで終わります。ありがとうございました。
投稿 2020年8月24日
修正 2020年10月4日