【感想】KOK2019
おはようございます。ZOMと申します。
今日は、日本一のMCバトル 「KING OF KINGS 2019」を見た感想を書きます。
目次
- ROUND1
- 第1試合 ○Authority vs HARDY 「DJ ZAI STAGE」
- 第2試合 ○SAM vs D.D.S 「GREEN ASSASIN DOLLAR STAGE」
- 第3試合 Randy Wati Sati vs 梵頭○ 「Flammable STAGE」
- 第4試合 スナフキン vs ACE 「gerardparmann STAGE」
- 第4試合延長 ACE vs スナフキン○ 「KOK2018のDJ ZAI ビート」
- 第5試合 ○MU–TON vs CROWN–D 「DJ KOPERO STAGE」
- 第6試合 ○呂布カルマ vs T−TANGG 「DJ PANASONIC STAGE」
- 第7試合 ○智大 vs HI–KING TAKASE 「CARREC STAGE」
- 第8試合 DANIEL a.k.a 464underground vs RAWAXXX 「peko STAGE」
- ROUND2
- SEMI FINAL
- FINAL
- おわりに
ROUND1
第1試合 ○Authority vs HARDY 「DJ ZAI STAGE」
ビートは、若い2人の戦いに合っており、それでいて始まりを感じさせられる良いビートでした。時代の始まりを感じました。
Authorityが韻を踏んで「東京都民を上げる」と言ったのに対し、
HARDYは「俺たちは日本人 東京都民?関係ない。今は空にロケットが舞ってる時代だぜ」と返し、さらに、「CIMAもERONEもいないなら俺しかいない」と締めるが、
Authorityは「CIMAもERONEもいるところから来てんだわ」と返す。
お互いに実力は拮抗しており、僅差でAuthorityが勝ちました。
第2試合 ○SAM vs D.D.S 「GREEN ASSASIN DOLLAR STAGE」
ビートはカッコ良かったが、乗りづらそうでした。
SAMが「D.D.Sさん ごちそうさま KOK おまちどうさま」と韻を踏むが、
D.D.Sは「1発目でごちそうさまははやいんじゃないのか」と返す。
SAMは聞いたことのある韻を何個か踏み、わかりやすい湧きどころを作ったのが功を奏し勝利しました。
第3試合 Randy Wati Sati vs 梵頭○ 「Flammable STAGE」
ビートはガッチガチのTRAPで、ナイスなビートでした。
梵頭は最初、入るタイミングをミスるも韻の連打で畳み掛ける。
対するRandy Wati Satiはイキリ感とビートアプローチが面白く、観客を盛り上げていました。
Randy Wati Satiはステージングが派手で、動き回り、梵頭の後ろを行ったり来たりしていたが、梵頭に「どうした?俺の背中を見てんのか。俺に憧れてるのか?」と満面の笑みで返され、梵頭の勝利となりました。危なっかしい戦いでしたが、見ていてとても面白かったです。
第4試合 スナフキン vs ACE 「gerardparmann STAGE」
「Kawasaki Drift」や「Osaka Kids」に似ている感じのかっこいいビートでした。
ACEの踏む韻はわかりやすく簡単でしたが、バイブスが高く観客も上がっていました。
一方、スナフキンはグルーブが凄かったですが、だんだん減速していきました。後半は焦ってきましたが、ACEがグダッて延長になりました。
第4試合延長 ACE vs スナフキン○ 「KOK2018のDJ ZAI ビート」
ビートは印象深い去年の試合「がーどまん vs RAWAXXX」の時に使われていたDJ ZAIビート。
スナフキンがグルーブを生み出しつつ、「魂は売らない」と言うが、
ACEは「HIPHOPに魂を売れないのか?」と返す。
それに対しスナフキンは「そう言うことじゃなくてメディアには魂を売らない」と返す。このやりとりの末、スナフキンの勝利。
第5試合 ○MU–TON vs CROWN–D 「DJ KOPERO STAGE」
ビートはKOK感が溢れており、エロかっこよかった。一番好き。
MU–TONはグルーブ+バイブス+ライミング+プロップスで圧倒。
対するCROWN–Dはあまりかませて無かったような気がします。あのMU–TONに何言ってるかわからないと言われていた。話が噛み合わず、大差でMU–TONの勝利。
第6試合 ○呂布カルマ vs T−TANGG 「DJ PANASONIC STAGE」
落ち着いたビートで乗りやすそうでした。
呂布カルマのdisが強烈で、「キングの中のキングを決める戦いなのにお前だけ一般客 今すぐ帰ればバイトに間に合う」がやばかったです。
T−TANGGはありきたりの韻を踏んでいただけで、イマイチ印象が 薄いです。
呂布カルマが勝利。
第7試合 ○智大 vs HI–KING TAKASE 「CARREC STAGE」
カッコ良いビートでした。
智大はリリカルで、バイブスも高く会場を上げていました。「進化」を大切にする智大は「昔から進化してない」とディス。ラストバースでは、連想から言葉を繋げてバイブスを上げまくっていました。
対するHI–KING TAKASEは韻を踏みまくるが、いまいち盛り上がらず、空回りしていました。
智大が勝利。
第8試合 DANIEL a.k.a 464underground vs RAWAXXX 「peko STAGE」
オシャレでドラマチックなビートでした。
RAWAXXXは安定した上手さでした。
DANIEL a.k.a 464undergroundはラップ歴が1年と短く、バイブスはありましたが空回りしていました。最後のバースは小節が読めなかったのか、結構余らせてしまっています。ただ誰よりも目が輝いていてカッコ良かったです。
ROUND2
第1試合 SAM vs Authority○ 「呼煙魔 STAGE」
ゴジラ感あふれるビートで、ザ・呼煙魔と言う感じの良いビートでした。
試合は意外にも、韻の踏み合いと言うわけではなく、対話が中心でした。どちらもいろんな大会で優勝してきており、SAMは過去の大会のことを掘り下げますが、Authorityは過去の話はどうでもいいというスタンスでした。Authorityは「今までのどんなトロフィーよりも今日の王冠が一番重い」と今大会にかける重みを語り、SAMも負けじとかましますが、僅差でAuthorityの勝利。延長でも良かったと思いました。
第2試合 スナフキン vs 梵頭○ 「L0RD 8ERZ STAGE」
ビートは難しすぎるTRAPで、オシャレでしたが小節が読めませんでした。
この戦いはビートが難しすぎてあまり面白くありませんでした。ビートのせいでスナフキンの武器であるグルーブが生まれず、韻を踏んで客を上げられる梵頭に分がありました。梵頭の勝利。
第3試合 MU–TON vs 呂布カルマ○ 「LIBRO STAGE」
オシャレで乗りやすそうなビートでした。
MU–TONは「手が震えてる」とディスりますが、呂布カルマは「客に見えないからって適当なこと言ってる。お前は脂汗をかいてる。」とアンサー。会話が成立しており、対話が上手い呂布カルマが勝利。
第4試合 ○RAWAXXX vs 智大 「MASS–HOLE STAGE」
ダークな感じでかっこいいビートでした。
RAWAXXXは「昔は格上だったが今は格下」と初っ端からディス。
智大は「格下のその下のマグマ。ふざけんじゃねえ中身がねえラッパー」とアンサー。
RAWAXXXは「遊びじゃねえ。ちっとは真面目にやれバカたれ」と巻き舌で返す。
智大は「正月ボケを直してこい」「負けても川飛び込むなよ」などと良いラインを返す。お互いにバチバチでした。RAWAXXXが勝利。
SEMI FINAL
第1試合 ○Authority vs 梵頭 「JASHWON STAGE」
壮大な世界観のビート。
Authorityが言った「天下布武」に対し、梵頭は「天下布武 喧嘩売る 千羽鶴」と韻を連打。韻の踏み合いの試合。Authorityが上手かった。Authorityの勝利。
第2試合 呂布カルマ vs RAWAXXX 「DJ RYOW STAGE」
DJ RYOWっぽいビートで、カッコ良すぎる。アングラ感があり、最高。TRAP。
RAWAXXXは「話のすり替えが上手い、詐欺師みたい。」さらに、「何かが足りない、何かが足りない。」とディス。
呂布カルマは「自分でわかってる。俺の中にないものはお前にもないからお前に学ぶものはない。」
全体的にビートキープが優れており、ほぼ互角。RAWAXXXがやや優勢で延長。
第2試合 延長 ○RAWAXXX vs 呂布カルマ 「KOK2017の決勝 MUROビート」
間違いなく今大会1番のベストバウト。お互いに全バース客を上げていた。延長になってさらに気合が入っていた。
RAWAXXX 「今の地位を守るのに必死だな」
呂布カルマ 「俺は言葉のボクシングのチャンピオン」
RAWAXXX 「この椅子に座りたいって言えよ本音を」
呂布カルマ 「この椅子、座り心地が最高だから譲る気はない。ここでジャンプしてもう一個高いところに手が届きそう。斜め上から言葉を落としていじめる。弱いものいじめみたいなものを2回もやらせるなんて客は趣味が悪い。」
RAWAXXX 「お前が座った椅子なんて燃やして次の椅子に座る。お前を中心に物事が回ると思うな。」
呂布カルマ 「ラッパーはエゴイストでナルシスト。地球の中心は自分で決定。俺の椅子を燃やす?メンヘラみたい。座れるならありがたく座れ。」
良い勝負を繰り広げるも、リベンジを果たし、RAWAXXXの勝利。
FINAL
RAWAXXX vs Authority 「O.N.O STAGE」
良いビート。
終始RAWAXXXが説教。
RAWAXXX 「右左どっちに進む?」
Authority 「そもそもレールを外れてる人生」
RAWAXXX 「今のでお前の価値がわかった。」
RAWAXXX 「若い芽は摘むんじゃなくて伸ばす。」
お互いに一歩も引かず延長。
延長 Authority vs RAWAXXX○ 「KOK2018の決勝 ZEEBRA ビート」
Authorityが若手がやりがちのフロウをするも、
RAWAXXX「今のハメ方もテンプレートで個性がない。」
RAWAXXX 「色がないから派手な服着てるんだろ。」
Authority 「服が派手に見えるのはあんたが色眼鏡をかけてるから。」
RAWAXXX 「色眼鏡はかけてない。視力は良い。視界良好。」
RAWAXXX 「2020 頂点を獲る」
勢いのあるAuthorityをベテランのRAWAXXXが仕留め、RAWAXXXの勝利。
優勝はRAWAXXX。審査員がフリースタイルダンジョン関係者ばかりで、去年、一昨年のこともあり、やりづらそうではあったが、悲願の優勝を果たすことができた。
おわりに
KOK2019はとても見応えがありました。ぜひ見てみてください。
KOKの良いところは、やはりビートだと思います。日本のトップのビートメイカーたちがKOKのために用意した ビートはどれもかっこいいです。今回は、DJ RYOWとDJ KOPERO、CARRECのビートが特に良かったです。
あれだけの規模感で、あんなにアングラ感があるのはすごいです。
今日はこれでおわります。ありがとうございました。
投稿 2020年6月21日
修正 2020年9月24日